「金魚鉢」


告げられた現状
渡された封筒

中に詰まっているのは
思いやりか
無慈悲な運命か


貴方達は忘れてしまったのか
それとも最初から持ち合わせていなかったのか


私達の運命が
金魚の糞に
なりかわる



「手 繋ぎ」

離れたくないと
手を繋ぎ

別れたくないと
手を繋ぎ

もっと一緒にいたいと
手を繋ぎ

自分たちが別個であることが
もどかしい




「片隅」

汚い大人が国を治め
子供は遊ぶことも許されず

ブラウン管では世界の
悪行が映し出される

すべての大地は無機質で覆われ
次第に土を恋しいと思うものも
消えていく

冷たい風がふきとおる ビルの隙間
何も見据えることのできない道で


愛してる


と囁きあう

絶望的だと言われる未来でも
人は恋し 生きていく


「願望」

君がいなくなれば

僕は 生涯一人 君を思い
死んでゆこう

それでもいいんだ
君を思い 君だけを思い

僕は死ぬ

それでも僕はかまわない

だから君と
一生をかけた恋をしたい




愛しています


「命 儚く」


重くて 儚くて
弱くて 強くて

いつかは止まってしまう
愛するものの命

かわりにこの左胸にある
心臓をあげる

それで君が 生きていけるなら

それは僕も同じだよ

ただ最後の時を待つことしか
できない

どんなに
どんなに
相手を思っていても

かわりにこの左胸にある
心臓をあげる

首をふって 君は泣き出す


僕もあなたに生きてほしい


命が永遠に続けばいいのに
ただそれしか祈れない

儚い 命たち


「天邪鬼」

かまわれたら
鬱陶しがって

かまってくんなかったら
すねたりする


じゃぁ一体どうしてほしいの?
別に


素直じゃない 僕

ただ いかなる時でも
僕を見ててほしい

そんなこと言えない
あまのじゃく


素直じゃない 僕
でも そんな僕の肩を




抱き寄せてくれる 君 がいる